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”この土地は昔から癒しの土地であり続けている。
私達がこの地で癒しを行う限り、土地は私達がここに居ることを許してくれるだろう____”
Daniel Bianchetta

Essalen族の話

この話は2014年頃に、エサレン研究所で資格認定コースの最終パート(パート3)を教えている時に、研究所のメディア・ディレクターであるダニーさん(Daniel Bianchetta)がクラスに来て話をしてくれたものです。クラスで話てくれた内容をまとめたものなので、断片的ではありますが、今になって聞き返しても面白い話なので記録として書き起こしておきました。

 

彼はビック・サーの海岸線からハワイ、カナダ、アメリカ南西部にかけてネイティブアメリカンの壁画アートを撮影し、さらにエサレン(esselen)族への情熱からその研究もしている人です。彼の作品は世界中のギャラリーやプライベートコレクションに収められ、エサレン研究所のカタログでも見ることができます。

 

直感的で心を動かす、彼の作品はエサレン研究所のHPでも見る事ができます。

エサレン族。

その言語はアイヌ言語とルーツを同じくする。

約5500年前から始まり、現在(2012年)125世代目、175名程の末裔がいる。 ホーカーという喉発声の言葉を話していた彼らは、すべてのものに命が宿り、魂があると考えていたので、岩や木、風、道、海、波、鳥などすべてに名前をつけ、それらはそれぞれの音に似た発声で表していた。ドーム状の家は入り口を東に向け、朝は日の出に祈り、夕方は反対へ回り日没に祈る。これは太陽の動きを助けるためではないかと思われる。

エサレン研究所から2日程歩いた先の岩窟には壁画が多く残されている。 これらの壁画は石灰岩の粉に熊の脂を混ぜて描かれている。 壁画には、手や足が岩に入り込んでいる画もあり、多くが岩の亀裂に心臓が位置するように描かれている。 これは岩の中に入っていく様子を示しているのだろうか。 シャーマンと呼ばれる人物の画は足が鳥の足で描かれており、空を飛ぶ力があると考えられていた様が分かる。 岩の裂け目から女性のシャーマンが岩に入って向こう側からこちらを見ている画もあり、彼女は岩の中で熊に変身している。 風のまじないの画には伝説の巨鳥、サンダーバードの画もある。 実際、ここではコンドルをサンダーバードとして見ていたそうだ。

 

ちなみにビック・サー近辺でもコンドルは見られるが世界でも現存する個体は20羽程度である。

エサレン族には大きな部族が2つあり、1つは熊でもう一つは鹿である。 彼らは「数」を持たない。丘の向こうに鹿が1頭、数頭いる、と言わずに向こうに鹿のスピリットがある、といった言い方をする。狩りにいく際は鹿を追って狩るのではなく、ビジョンを使って、鹿がこちらへやってくると念じる。相手を敬いながら、こちらへ来ていただき捕まえるのだ。

 

女性たちは特に賢く、植物や薬草とよく親しんでいた。 そこには「つながり」が必要であり、どんなに上手に植えてもその物とのつながりが無ければ上手くは育たないと考えていた。薬草を収穫する際も、同じように「つながり」が無い状態で収穫しても役に立たなかったという。 

 

エサレンは「西の窓」と呼ばれていた。これは多くの魂がここを通り、西へと向かっていったからだそうだ。

この土地は昔から癒しの土地であり続けている。

私達がこの地で癒しを行う限り、土地は私達がここに居ることを許してくれるだろう。

 

by Daniel at Esalen for training group in 2014

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